10xのグレードと報酬

10xのCulture Deck でグレード定義と報酬レンジについて公表されていました

自社のグレードや報酬、採用フローを改善していくにあたり、世間で人気がある企業研究をすることで、アイディアを固めていこうということで今回は10x。

報酬レンジとそれぞれのグレードに何人いるかの公表は勇気がいる行動に思えます。この情報公開は当然自社内の人間も見るので、嘘を書いていたり、評価や報酬のゆがみが生じているとマイナスに働きます。社内のデモチ問題。公開できるということは、その問題が生じない社内状況にあるということで素晴らしいですね。

10xのグレード定義

10xのグレード定義

10xのエンジニア側のグレードは3つの評価軸の総和で判定しているようです。次の3つが評価軸です。

  • プロジェクトの推進力:問題発見・方針策定・要件調整など
  • 専門的なスキルの発揮:ソフトウェア開発・デザイン制作・プロダクトマネージメント
  • 組織作り:採用・メンバー支援・プロセス整備など

この評価軸に沿って、それぞれを採点した結果を総和してグレード毎にどれぐらい必要かを定義しています。10xのグレードは5段階となっています。グレード設定て何段階が妥当なのかは個人的にとても興味があるところです。

  • G5:極めて高い
  • G4:高い
  • G3:10xの標準
  • G2:標準に達することを期待
  • G1:採用対象外のためなし

10xの報酬レンジ

10xの報酬レンジ

平均年収930万。この数字を出すのも社内との兼ね合いで難しい問題がありそうだけど、出しているので偉いと思います。

  • G5:1300-1600万
  • G4:1000-1200万
  • G3:750-950万
  • G2:500-700万
  • G1:400-420万

G4が3割いて、G3が5割というのが高い平均を実現させていそうです。

10xのストックオプション

10xのストックオプション

信託型SOを導入しています。高い年収を出しつつSOも付与しているので、10年前とは市況やベンチャー情勢が大きく変わっていますね。高めの報酬とSOで人材集めをしていく必要がある世の中であることがわかりました。

10xの選考フロー

10xの選考フロー

  1. 書類選考
  2. 面接(複数回)
  3. 事前の情報付与
  4. トライアル

「情報へのアクセスを付与した上で、トライアルで取り組むイシューを提案してもらい、合意する」というとことで、評価軸の1つである「プロジェクトの推進力:問題発見・方針策定・要件調整など」の実務レベルを確認しやすそうですね。実務ベースで最終ジャッジができるのは相互でのミスマッチを予め防げるのでいい気がします。

採用候補者への開示できる情報の整備とそれに基づいて提案してもらった課題のジャッジと実際の対応ってのは迎える側も準備は必要ですが、候補者側のメリットも大きそうです。

Profile

Takahito Yamatoya

Twitter:@t_yamatoya

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